2012年2月20日月曜日

【翻訳】Curviloftで簡単オーガニックモデリング

異なる形状の平面をスムーズにつなぎ合わせてオブジェクトを作成することを、ロフトといいます。ロフトは通常のSketchUpの機能では難しいですが、ロフト面作成のプラグインがたくさん公開されています。
その中でも私が気に入っているのは、Fredo6氏が公開しているCurviloftというプラグインです。
インストール方法などプラグイン一般についてはプラグインページをご覧ください。
【注:ダウンロードにはログインが必要です。】

Curviloftは基本的な3つの操作が可能です。今回は「スプライン曲線で作成するロフト面」(Create loft junctions by surfaces based on spline curves)をご紹介します。

基本

つなぎ合わせたい形状の異なる2つの平面を用意します。下の図は正方形と円のシンプルなものです。
Curviloftの「スプライン曲線で作成するロフト面」ツールを使えば、この2つの面をスムーズに形状変化させてつなぎ合わせることができます。

まず上下に2つの平面を作成しましょう。


Fredo6氏のCurviloftプラグインには3つの機能が備わっています。
今回の記事では「スプライン曲線で作成するロフト面」を扱います。この機能を使うには2つ以上の平面が必要です。この2つの面は近いところにありますが、お互いの線は接していません。

Step1:「スプライン曲線で作成するロフト面」ツールをアクティブにします。
Step2:つなぎ合わせたい面をクリックします。それぞれの面に番号が表示されます。
今回の例は2つの面しかないので、どちらの面を先にクリックしてもかまいません。3つ以上になると、クリックする順番で形状が変わります。
Step3:Curviloftツールバーの緑のチェックマークをクリックします。作成する形状をプレビューモードで確認することができます。


Curviloftのツールバーは複雑ですが、全てのツールを理解する必要はありません。
プレビューモードでクリックしながらいろいろ試してみてください。

「スプライン曲線で作成するロフト面」で作成できる形状は、大きく2種類あります。
2つの面の中間の面を2Dで作成し、直線的に間を補完するもの(左)、スプライン曲線で隣接する面を結合するもの(右)です。設定により直線か曲線かを選択できます。

私はまず最初に「Spline Method」の設定を変更します。この設定では2つの面をつなぐ縦線の(スプライン)曲線をコントロールできます。
下の3つの図は、“Junction by connected lines(直線接続)”と“Bezier curves – Respect tangency(接線接続) (Method 2)”と“Junction by Orthogonal Bezier Curves(曲率接続)”ツールで作成された例です。他のボタンも試してください。


設定を変えると異なる形状になります。好みの形になるまでいろいろクリックしてみてください。

Vertex Matching(頂点のマッチング)設定では便利なオプションがあります。(下図を見てください。)
このオプションでは、どの点をどこにつなげるかを設定することができます。今回の例では、円は24の点で構成されていますが、四角には4つしか点がありません。Curviloftは中間の形状を把握して一番いいと思われる形状を判断、作成しますが、the Vertex Matchingでは自分で形状を設定できるようにガイダンスを表示します。
一番右側にある「一番適した位置で線を作成する」ボタンを選択しない方がいい結果になる場合があります。何度かクリックして形状を確認してください。

正直にいうとそれぞれのボタンがどういう機能なのか本当はわかっていませんが、私は自分の目で確認しながら設定を変更しています。ご自分でも試してみてください。

これでいいと思ったら、エンターキーを押して(またはツールバーの緑のチェックをクリックして)編集結果を反映してください。


この作業は毎回楽しいです。
手動でモデリングするのは時間がかかるのでこのような形はとてもできません。

かっこいいバリエーション #1: ツイスト

プレビューモードで黒いオブジェクトをクリックしてください。The Properties of the Edited Junctionウインドウが開きます。オススメ機能はツイストです。どちらかの面(今回のケースでは丸か四角)が15度または90度ごとに回転します。左と右の矢印を少しずつクリックしてちょうどいい形を決めましょう。
ハマりますよ!
SketchUpモデラーはSketchUpでの3Dのツイストは絶対にできないと諦めている人が大勢います。このプラグインを見つけた時は大喜びしました。

かっこいいバリエーション #2: 面の補正

結合したい面同士が真っ直ぐ並んでいなくても、「スプライン曲線で作成するロフト面」は使えます。下の図をご覧ください。
今まで真っ直ぐ上にあった円を動かして回転させました。


「スプライン曲線で作成するロフト面」を使うには、面は真っ直ぐ上下にある必要はありません。

再びSpline Methodを試して、今までとは違う形状が作成されるのを確認してみましょう。


真っ直ぐなスプラインを使って面を接続すると真っ直ぐに繋がります。
曲線のスプラインを選択するともっとかっこいい形になります。

Curviloftにハマり過ぎて時間が経つのを忘れないようにしましょう。
他の2つの基本ツールは複数のパスから作成するロフト形状です。今回ご紹介した「スプライン曲線で作成するロフト面」はそれだけでも十分パワフルな機能です。
Curviloftはドネーションウェアです。プラグインが気に入ったら作者に寄付をしましょう。プラグインをインストールすると寄付のメニューが表示されます。

今回の記事用に作成した簡単な例です。

2つの面は同じ形ですが、ツイストオプションを使用しました。
複雑な面と単純な面をロフトするのは大変ですが、 滑らかにロフトができるとステキな形になります。ロケット?木の幹?自転車のハンドルグリップに見えますか?


面は閉じていなくてもかまいません。Curviloftを使えば弧など全ての形状でロフトが可能です。


チェスのクイーンの一部をCurviloftを使用してモデリングしました。
SketchUpチームのメンバーでチェスのセットを3Dプリントで作っています。

過去にもFredo6氏のプラグインをご紹介しました。RoundCornerは簡単に角を丸くできます。
FredoScaleは伸ばしたり折り曲げたりひねったり、好きな形に変形できるプラグインです。

投稿:Aidan Chopra、SketchUpエバンジェリスト
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