私が解決しようとした問題:SketchUpの[断面平面]ツールで断面図を表示する時にモデルのパーツを切り取りますが、切り取ると壁面や床版など、隙間が無いはずのエリアの隙間が埋まりません。建築家は図面を読みやすくするために、よく間質領域を黒く塗ったりハッチングを施します。この穴埋めをポシェと呼びますが、SketchUpでは自動表示ができません。
私はSketchUpを使ってどこでスライスしてもポシェを表示したいと思いました。さらに、モデルをLayOutに差し込めばポシェもそのまま引き継ぎたいと考えたのです。
私はモデルの面のカットを[断面平面]ツールを使って始めてみました(下図)。断面オブジェクトを右クリックして「ビューを揃える」を選択し、断面図と垂直になるようにビューを向けます。正投影ビューで拡張できるように遠近法をオフにします(カメラ>平行投影)。
最後に、新しくシーンを作成します。そうすることでナビゲーションが簡単になり、後でLayOutでビューポイントを作成するときに必要になってきます。
次はスタイルを使いましょう。断面図を白黒にするために、SketchUpに標準装備されているデフォルトスタイルから陰線スタイルを選択しました。このスタイルは切断面を示すためにエッジを厚くしますが、先に述べたように間の空間を埋めることはしません。しかもわずらわしいことに、断面図の向こうにあるエッジが切断面に現れます(下図)。
これでは見た目にも紛らわしいですし、プロの仕事として失格です。もしわたしが建築学校でこんな風に図面を書いたら、教授は罰として私にスタジオを一周させるでしょう。
テクニック #1: モノクロが解決策
昨年の投稿記事がピントになって、面スタイルの前面を白に、背面を黒に設定して自動でモノクロ設定ができました(下図)。
作業は少し楽になりましたが、面のいくつかは上手く行っていません(上図)。作業をもっと簡単に確認できるように黒を少し明るめの色に変えて、それから裏向きになって欲しくない面を右クリックして「面の反転」を選択しました。最終的には断面図を(表示>断面平面)で見えるようにし、面を選択しやすくなりました。
テクニック #2: 断面図のダイエット
次の問題は簡単に解決できました。断面図で私の新しいポシェと組み合わせると、エッジが厚くなり重く見えてしまいます。そこで厚い部分を薄くすることにしました。スタイルダイアログボックスのモデリングタブで設定することができます(下図)。
テクニック #3: 断面図を隠す
スタイルダイアログボックスのこのセクションで作業をしている時に、スタイルを適用している間は断面平面オブジェクトは見えないことに気がついたので、断面平面チェックボックスは外しました。
テクニック #4: 丸い影は取り除く
次に私が直面した問題は少し大変でした。下の画像で、イームズのラウンジの下部分に曲面を特徴付ける影の階調度があるのにお気づきでしょうか。線画ではこの影は必要ないものです。
この影はSketchUpに内蔵されたレンダリングエンジンが自動で作り出したものです。この機能は普段とても役に立つものですが今の私には必要ありません。深夜にしばらく試行錯誤した後、やり方がわかりました。ポイントは2つです。
- 影設定の「シェーディングに太陽を使用する」にチェックを入れる。これで影がオフになっていてもSketchUpで面のレンダリングをする時には影のエンジンを使います。
- 「暗」スライダーを一番右に設定する。暗を100に設定すると影が見えなくなり、モデルの曲面部分の影がなくなります。
テクニック #5: 外形線を1にセットする
自分が発見した外形線の厚さを(0ではなく)1にするメリットに従い今回もその通りにしました。このことでモデルの全てのグループやコンポネントの境界線が分厚く見えることなく、曲面や多角的な面のアウトラインがはっきりと見えます。下図で適用前と適用後が比較できます。見た目が良くなります。
もうひとつ
家が安定する厚くて良い土台が必要だったのでモデリングをしました。土台が空洞になってしまったので、同様に分厚いポシェを作りました。
全てセットしたところで、新しいスタイルを作成して「断面図」と名前を付けました。このスタイルを適応すると、モデルをカットしたかどうかに関わらず、私が表示したいように見えるようになります。
投稿:Aidan Chopra、SketchUpエバンジェリスト
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