2011年4月20日水曜日

【翻訳】SketchUp Pro ケーススタディ: Fat Pencil Studio

今回のケーススタディは、オレゴン州ポートランドにある会社、Fat Pencil StudioのJoshua Cohen氏からお話をいただきました。
Joshua氏は次のように書かれています。
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社名の『Fat Pencil』は、建築家がコンセプトデザインの段階で使う、アイデアをすぐ紙に書ける伝統的な筆記用具から名づけました。(追記:【訳者注】日本では芯ホルダーと呼ばれる筆記用具のことだと思われます)
Google SketchUp ProはデジタルツールでFat Pansilと同じ役割を果たしています。そして2004年にFat Pencil Studio創立以来、Google SketchUp Proを必要不可欠なツールとして使ってきました。


Fat Pencil Studioは法律、運輸、そして建築業者向けのテクニカルグラフィックを作成しています。例えば法廷で使う証拠図や、インフラのビジュアリゼーション、サイトの設計図などを作成します。
我々のスタッフはエンジニアと建築分野での経歴を持っており、その経験を活かしてより複雑なプロジェクトに取り組んでいます。



法廷証拠は目撃者が証言しやすいように見晴らしのよい鳥瞰図でデザインされ、それからポジションカメラツールを使って通りからの透視図で拡大表示される。


この設計図では、組立て前のパイプは公共トンネルの中の下の方に設置されている。

昨年我々はFirst Hill Streetcarの路線拡張に併せて行った、シアトルの街のブロードウェイとジャクソンストリートの再開発でビジュアライゼーションを手がけました。
主契約業者のURSがすでに2Dデザイン図をAutoCADで作成していましたが、彼らは市民の出資者会議と監督機関へ提出するファイル用に3D画像を必要としていました。
いったんモデルを作成してしまえば、デザインチームの他のメンバーであるAlta Planningがデザインツールとして使うことができます。
各交差点を車、自転車、徒歩と様々な視点から見ることができます。
この作業をすることでAlta社は、道の再建で提案されていた双方向通行可能な自転車専用レーンの安全面での問題点を発見し、対処できたのです。



Broadway and Pike Street Station案を空中から見たところ



シアトルのこのエリアは既にGoogle Earthの3Dビルディングレイヤーでモデルがあったので、我々はプレゼンテーションを作成するにあたって、まずはストリートの建物や街路樹などをインポートすることを考えました。しかしながら、これだけの広範囲のエリアをマッチングさせるのは難しく、この方法は廃案となりました。

今回の新しい道を詳しくプレゼンテーションするプロジェクトには、SketchUp Proを使うことで柔軟に対応できました。
AutoCADのデータをSketchUp用に調整した後で、インポートされたデータに線画を重ねて、3Dモデルを加えました。

我々はいくつかのプラグインを用いてモデリングの時間を短縮しました。Projections V2は歩道や縁石を作るのに使いました。 DropRepeatCopyは木や車、バイクや人々を配置するのに使いました。JediCharles氏の作った素晴らしいstreetcarも含め、3Dギャラリーも利用しました。


King Street駅と二番街からの景色

Streetcarプロジェクトはもう一つの映画を共同作業で制作する機会に恵まれました。
ポートランドのIBIグループは駅のデザインと、2.5マイルある路線の南半分のモデリングを行っていました。
モデルの半分であるIBIのデータは、街頭調査のデータを使いSketchUpのWindows版で作成されました。残りの半分である我々のデータはSketchUpのMac版で作成され、Googleのサーバデータを使用しました。
それぞれのデータはほとんどぴったりと合いました。IBIとFat Pencil Studioのデータを合わせたモデルを使ってたくさんの静止画と、上空からのアニメーションをいくつか制作しました。


オレゴン州ポートランドのNorth VancouverとBroadwayの現状。


「隠れた形状」を表示すると、路面標示に使ったコンポーネントの断片が現れる

現在我々はポートランドの広大な自転車専用道路の安全向上に向けたプロジェクトに関わっています。この案件では我々はCAD図面をはじめから使いませんでした。新しい路面標示のモデリング方法を試すよい機会だったのです。
高解像度の衛星画像を使用し、もともとあるマーキングの真ん中に沿って一本の線を引きます。
PathCopyスクリプトを使って、コンポーネントの一つとして、路面標示を描くことができました。
スペーシングは点線に設定され、また実線にするには0に設定します。この方法でモデリング作業のスピードが上がり、路面標示のスタイルや色に大きな変化をもたらしました。

投稿:Chris Cronin, SketchUp Proセールス

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